医療脱毛で毛嚢炎になる原因とは?予防法や対処法を徹底解説!
医療脱毛は、美肌を目指す多くの人々に人気の高い美容施術です。
しかし、その過程で毛嚢炎(もうのうえん)という肌トラブルに悩む方も少なくありません。
そこでこの記事では、医療脱毛で毛嚢炎が発生する原因を詳しく解説します。
また、事前にトラブルを回避するための予防法や、万が一毛嚢炎が起きてしまった場合の効果的な対処法も紹介します。
毛嚢炎とは?
美容意識が高まる中で、医療脱毛は多くの人々に選ばれています。
しかし、毛嚢炎という予期せぬ肌トラブルに直面するリスクもあります。
ここでは、毛嚢炎の基本情報や症状、予防法、そして対処法について詳しく解説します。
毛嚢炎とは?
毛嚢炎は、毛穴の炎症によって生じる皮膚の細菌感染症です。
毛嚢は、毛穴の深部で毛根を包んでいる部位であり、「毛包」としても知られています。
何らかの原因でこの毛嚢が炎症を起こす状態が毛嚢炎です。
毛嚢炎の原因としては、以下が挙げられます。
- 毛穴の詰まり
- 細菌感染
- 摩擦や刺激
毛嚢炎はどの部分でも発症する可能性がありますが、特に顔、背中、首の後ろ、脇、VIOライン、太ももなどに生じやすいです。
毛嚢炎の症状
毛嚢炎の初期症状としては、毛穴を中心に赤みが広がり、皮膚の中央部分が少し盛り上がることが特徴です。
1つだけポツンとできる場合もあれば、複数の部位に発生することもあります。
軽度の毛嚢炎であれば痛みは伴いませんが、症状が悪化すると赤みが濃くなり、痛みが強くなる場合もあります。
さらに、炎症が進行すると熱が出たり、毛穴の中に膿が溜まったりすることがあります。
症状が重篤化した場合や長期間続く場合は、皮膚科を受診することが重要です。
症状の進行状況によっては、膿を除去するために切開するなどの処置が必要になるでしょう。
毛嚢炎の予防法
毛嚢炎を予防するためには、日常のスキンケアや衛生管理が重要です。
乾燥は肌トラブルの原因となるため、保湿クリームやローションでしっかりと保湿することが大切です。
入浴後は特に肌が乾燥しやすい状態なため、優しい乳液や保湿剤を使用して清潔を保ちましょう。
また、緩めの衣服を着用し、肌に優しい材質を選ぶなど摩擦を避けましょう。
毛嚢炎の対処法
毛嚢炎が発生してしまった場合の対処法についても把握しておくと安心です。
毛嚢炎に気が付いたら、炎症部位を刺激しないように注意し、触らずに放置することが大切です。
軽度の毛嚢炎であれば、抗生物質配合のクリームを使用すると効果があります。
症状が悪化した場合や、自宅での対処が難しい場合は、医療機関への受診も検討しましょう。
毛嚢炎になる原因
毛嚢炎は、毛嚢が炎症を引き起こす状態のことで、細菌感染や物理的な刺激などが主な原因です。
特に医療脱毛やムダ毛の処理、生活習慣の乱れが原因として挙げられます。
ここでは、毛嚢炎になる原因について詳しく見ていきましょう。
医療脱毛
医療脱毛は、効果的な脱毛方法として多くの人に利用されていますがリスクもあります。
具体的には、レーザー照射による肌への影響です。
レーザーは毛根を破壊するために高エネルギーを利用しますが、これが肌のバリア機能にも影響を与えます。
肌のバリア機能が弱まると、細菌が侵入しやすくなり、毛嚢炎を引き起こす可能性が高まります。
ムダ毛の処理
自己処理によるムダ毛の処理も、毛嚢炎の原因となります。
自己処理ではカミソリや除毛クリームが使われますが、これらの方法は皮膚を傷つけるリスクがあります。
刃が直接皮膚に触れるカミソリによる処理は、細かい傷を作り、そこから細菌が侵入して炎症を引き起こしやすくなります。
また、除毛クリームは化学薬品を使用して毛を溶かす方法であり、皮膚に負担をかける可能性があります。
そのため、自己処理を行う際には、電気シェーバーを使用しましょう。
電気シェーバーは肌に優しく、刃が直接皮膚に触れないため、傷を作るリスクが少ないです。
さらに、自己処理後のアフターケアも重要です。
保湿クリームを使用して肌を整え、バリア機能を高めることで、細菌の侵入を防ぐことができるでしょう。
生活習慣の乱れ
生活習慣の乱れも毛嚢炎の原因となります。
なぜなら、睡眠不足や不規則な食生活は肌のバリア機能を低下させ、成長ホルモンの分泌が減少し抵抗力が弱まるからです。
そのため、適度な運動やリラクゼーションを取り入れ、肌の健康を保つようにしましょう。
医療脱毛で毛嚢炎が起こる原因
黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌、マラセチア菌は、皮膚の常在菌として互いにバランスを保ちながら、肌の保湿機能やバリア機能を支えています。
しかし、レーザーなどの外部刺激でバランスが崩れると、バリア機能が低下し、一部の菌が毛穴で繁殖して炎症を起こすことがあります。
これが毛嚢炎です。
次からは、予防する方法を解説します。
毛嚢炎を予防する方法
毛嚢炎は日常生活の中で予防が可能です。
ここでは、毛嚢炎を予防するための具体的な対策について詳しく紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
欠かさずにスキンケアをする
施術後の肌はデリケートな状態にあるため、適切なアフターケアが必要です。
施術後は肌を清潔に保ち、保湿を行うことでバリア機能が回復するでしょう。
また、施術前後のシャワーや入浴も重要です。
熱いお湯をかけたり、強く洗ったりしないようにし、肌への負担を最小限に抑えるようにしましょう。
抗生物質入りのクリームを使用することも、1つの方法として有効です。
ただし、合わない薬剤を使うと悪化する可能性もあるので、医師の指導のもと行うようにしてください。
清潔な衣服・寝具を使用する
いくら保湿していても、肌に触れるものが汚れていると効果は薄れてしまいます。
日々使う衣服や寝具は、常に清潔を心がけましょう。
特に寝汗や皮脂汚れが溜まりやすい寝具は、定期的に洗濯をして雑菌の繁殖を防ぐことが大切です。
また、天然素材のものを選ぶことで通気性が良くなり、湿気を取り込みにくくする効果も期待できるでしょう。
ニキビをつぶさない
ニキビが発生したとき、自分で治療しようとして指でつぶしたり、膿を無理に絞り出したりしないように注意しましょう。
ニキビをつぶしてしまうと、さらなる悪化や二次感染を引き起こすリスクがあります。
指先は目に見えない細菌で汚れていることが多く、触れることで炎症が広がる可能性があるためです。
どうしても症状が気になる場合は、専門の医師に相談するようにしましょう。
負担の少ないムダ毛処理をする
肌に優しいムダ毛処理方法を選ぶことも、毛嚢炎予防に重要です。
カミソリやシェービングでの処理は、肌の表面に傷をつけ、毛嚢炎の原因となることがあります。
ワックスも、毛を引き抜く過程で毛根を傷つけ、毛嚢炎を引き起こす可能性があります。
そのため、電気シェーバーを使って、毛の流れに沿って優しく動かすことで負担を軽減できるでしょう。
食事・生活リズムを整える
健康的な生活習慣は、美しい肌を保つための基本です。
ビタミンやミネラルが豊富な食材を取り入れ、肌の新陳代謝を促進させましょう。
特にビタミンA、C、Eは抗酸化作用があり、肌の健康維持に必要な栄養素といわれています。
バランスの良い食事と規則正しい生活リズムを心がけることで、肌のターンオーバーを正常な周期に保てるでしょう。
適度な運動と休息
適度な運動は血行を良くし、肌の代謝を促進する効果があります。
定期的な運動を習慣化することで、体全体の健康を保ち、肌の状態も良好に保てます。
また、十分な休息も欠かせません。
運動の後はしっかり休んで質の良い睡眠を取ることで、肌の修復と再生がスムーズに進み、バリア機能が強化されるでしょう。
適切なスキンケア
スキンケア製品の選び方も、毛嚢炎予防に大切です。
アルコールや刺激の強い成分が含まれている製品は避け、肌に優しい成分が配合されたものを選ぶようにしましょう。
特に敏感肌の方は、成分表示をしっかり確認し、自分の肌に合った製品を使用することが重要です。
しっかり保湿することで、肌のバリア機能を強化し、外部からの刺激を防げるでしょう。
脱毛後に毛嚢炎になったときの対処法
もし毛嚢炎が原因で皮膚に炎症が起きている時は、その部分を避けてレーザー施術をお願いしましょう。
なぜなら、レーザーの刺激が症状を悪化させる可能性があるためです。
施術を予定している部位に毛嚢炎の症状がみられる場合は、皮膚科で治療を受けてからレーザー施術を行うようにしましょう。
また、レーザー施術後に肌のトラブルが発生した際は、すぐに通っているクリニックに相談してください。
医師が診察を行い、必要に応じて薬を処方してくれます。
毛嚢炎を早く治す方法
毛嚢炎は主に細菌感染が原因で発生します。
普段は問題のない皮膚に存在する菌が、何かの拍子に毛穴に感染し炎症を引き起こすのです。
そのため、毛嚢炎を早く治すためには、以下の点が重要になります。
まず第一に、菌を繁殖させないことが大切です。
患部をしっかり洗浄することで、毛穴に対する過剰な菌の侵入を防げるでしょう。
次に、肌のバリア機能を維持することです。
バリア機能が低下すると再発しやすくなるため、保湿ケアを怠らないようにしましょう。
保湿がしっかり行われている肌は、外部の刺激や菌の侵入から守られやすくなります。
普段からこれらを取り入れておけば、毛嚢炎を早く治せるでしょう。
毛嚢炎になったときの注意点
毛嚢炎を発症した場合、以下の点に注意することが大切です。
- 毛嚢炎を潰さない
- 自己判断で市販薬を使わない
- ステロイド薬は用法・用量を守る
それぞれ詳しく見ていきましょう。
毛嚢炎を潰さない
一般的には毛嚢炎は1週間ほどで自然に治りますが、その間はできるだけ触れないように注意しましょう。
触ることで、手に付いた細菌が感染を広げる恐れがあります。
また、毛嚢炎を潰すことは避けましょう。
潰すと炎症が広がり、治癒が遅くなるだけでなく、跡が残るリスクも高まります。
そのため、患部は優しく洗って清潔を保ち、乾燥しないように保湿することが重要です。
特に洗顔後やシャワー後はしっかりと保湿を行い、肌のバリア機能をサポートしましょう。
自己判断で市販薬を使わない
毛嚢炎が発生した際、自己判断で市販薬を使用するのは避けてください。
特にニキビ用薬を毛嚢炎に利用することはおすすめできません。
ニキビと毛嚢炎は同じ症状に見えますが、原因や治療法が異なることが多いため、間違った薬を使用すると症状が悪化するリスクがあります。
脱毛サロンやクリニックに通っている場合は、スタッフや医師に症状を報告し、適切なアドバイスを受けることが大切です。
ステロイド薬は用法・用量を守る
毛嚢炎の治療にステロイド外用薬が処方されることがあります。
ステロイドは抗炎症作用があり、皮膚の赤みや腫れを軽減させる効果があります。
しかし、ステロイド薬には免疫を抑制する作用もあるため、過度に使用すると菌に対して抵抗力が落ち、感染がさらに広がる可能性があります。
そのため、医師の指示にしっかり従い、適切な用法用量を守りましょう。
症状が改善された後も、自己判断で使用を中止せず、計画的に治療を続けましょう。
毛嚢炎が治るまでにかかる期間
毛嚢炎が治るまでの期間は、各個人の肌の状態や生活習慣によって異なりますが、数日から1週間程度で自然に治癒するのが一般的です。
しかし、ケアが不十分だったり、生活環境が不衛生だったりすると、治癒に時間がかかることもあります。
そのため、毛嚢炎を発症した際は適切なケアを行うことが重要です。
また、必要に応じて専門医に相談し、適切な治療を受けることも考慮しましょう。
脱毛での毛嚢炎に関するよくある質問
最後に、脱毛での毛嚢炎に関するよくある質問について回答します。
よくある質問は以下のとおりです。
- 毛嚢炎になると脱毛できませんか?
- 毛嚢炎を早く治すにはどうしたら良いですか?
- 毛嚢炎は市販薬で治りますか?
- 毛嚢炎とニキビの違いはなんですか?
それぞれ詳しく見ていきましょう。
毛嚢炎になると脱毛できませんか?
クリニックやサロンでの脱毛施術は、複数回通うのが一般的です。
毛嚢炎が発生した場合、状態によっては施術を一時中断しなくてはならないケースもあります。
毛嚢炎が一部に限られている場合や症状が軽微である場合は、施術を続けることが可能なこともありますが、炎症が広範囲に及んでいる場合や症状が重度の場合は、施術を中止する可能性があります。
脱毛の担当者や医師とよく相談し、安全に対応してもらいましょう。
毛嚢炎を早く治すにはどうしたら良いですか?
毛嚢炎を迅速に治すためには、まず患部を清潔に保つことが重要です。
毎日のシャワーや入浴で熱すぎないお湯を使用し、優しい洗浄剤で患部を丁寧に洗いましょう。
また、抗生物質入りのクリームや軟膏を患部に塗布することも効果的です。
さらに、できるだけ肌への刺激を避け、ゆったりとした服を着用しましょう。
症状がひどい場合や長引く場合は、皮膚科医に相談しましょう。
毛嚢炎は市販薬で治りますか?
毛嚢炎は市販薬で治療することも可能ですが、その効果は症状の重さや原因によります。
広範囲に炎症が広がったり、痛みや膿が出たりする場合は、自己判断で市販薬だけに頼るのは危険です。
症状がみられる場合は、早めにクリニックや皮膚科に相談し、適切な処置を受けることが大切です。
自己判断での対処は避けましょう。
毛嚢炎とニキビの違いはなんですか?
毛嚢炎とニキビは一見すると似ていますが、異なる疾患です。
毛嚢炎は、主に金色ブドウ球菌などの細菌が毛包に感染して引き起こす炎症です。
一方、ニキビはアクネ菌が毛包内で増殖し、過剰な皮脂と混ざり合って毛孔が詰まることで発生します。
しかし、毛嚢炎は芯がなく、かゆみや痛みも比較的少ないことが特徴です。
正確に診断してもらい、適切に治療してもらうために、皮膚科医に診察してもらうようにしましょう。
まとめ
この記事では、医療脱毛で毛嚢炎ができる原因について紹介しました。
毛嚢炎は誰にでも起こるトラブルですが、適切な予防と対処を行うことでそのリスクを大幅に減らすことができます。
毛嚢炎を予防・治癒するためには、日頃からのスキンケアが非常に重要です。
清潔で健康な肌を保つために、毎日の洗顔と保湿を欠かさないようにしましょう。
また、過度のピーリングやスクラブの使用は避け、肌のバリア機能を損なわないよう注意してください。
また、バランスの良い食事や適度な運動も、肌の健康を保つためには欠かせません。
この記事を参考に、医療脱毛による毛嚢炎を予防しましょう。
記事監修医師プロフィール
美容皮膚科医,慶應義墊大学医学部卒
慶應義塾大学病院、大手美容皮膚科での勤務を経て2021年独立。
日本レーザー医学会正会員。
効果と安全性を最重視したレーザー治療を提供。