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医療脱毛は耐えられないほどの痛みって本当?痛みの要因や軽減方法も解説

医療脱毛を受けたいけれど、痛みが強い、耐えられないほどの痛みを感じるなど、痛みに対するネガティブな声があるため不安、という方も多いのではないでしょうか。

痛みが強いと聞くと、医療脱毛の施術を躊躇してしまうかもしれませんが、痛みの感じ方には個人差があります。

そこでこの記事では、医療脱毛の痛みは実際にどれぐらいなのか解説します。

痛みを感じやすい部位や痛みを軽減する方法についても併せて解説していますので、医療脱毛を検討している方はぜひ参考にしてください。

医療脱毛は耐えられないほど痛い?


エステサロンなどで受けられる美容脱毛では施術部位が少し暖かいと感じる程度ですが、医療脱毛の施術では、施術時に痛みを伴う場合が多いです。

「輪ゴムで弾かれているような痛み」と例えられることが多いですが、その他にも「針でチクチクさされている」「はねた油があたったみたい」など感じ方はさまざまです。

また、痛みの強さも個人差があります。

痛みはほとんど感じないという方もいれば、痛みが強すぎて施術が続けられないという方もいるでしょう。

医療脱毛が痛みを感じやすい理由


医療脱毛で痛みを感じやすい原因は、脱毛器から照射されるレーザーの熱です。

脱毛器を肌に当ててレーザーを照射すると、レーザーが当たった毛は熱を帯びます。

熱で毛根にダメージを与えることによって、毛が生えてこないようにするのが医療脱毛の仕組みです。

レーザーの熱は温度が高く、ムダ毛に照射していても周りの肌に熱が伝わり、痛みが発生することもあります。

痛みだけでなく熱さを感じる方が多いのは、レーザーの熱が関係しています。

痛い方が効果があるわけではない


医療脱毛は「痛ければ痛いほど脱毛効果が高い」と思っている方もいるかもしれませんが、実はそうではありません。

それでは、どうして痛みが強いほど効果が高いと思われるようになったのでしょうか。

その理由は、脱毛方式の違いです。

脱毛効果が高いからと思い込んで、痛みを我慢する必要はありません。

自分にとって適切な脱毛方式を選択することが大切です。

また、医療脱毛の回数を重ねていくと、痛みを感じにくくなります。

これは、レーザーに反応する毛の量が減少したことによるものです。

回数ごとに痛みを感じにくくなって来た場合は、効果が出ている証拠だと理解しておきましょう。

脱毛方式によって痛みの感じ方が異なる


医療脱毛の脱毛方式には、2つの種類があります。

それぞれの脱毛方式の特徴、メリット・デメリットを見ていきましょう。

熱破壊式脱毛

熱破壊式脱毛は、出力が高いレーザーをメラニン色素に反応させて、毛を作り出している「毛乳頭」や「毛母細胞」を破壊する脱毛方式です。

生えている毛に対しても効果を発揮し、レーザー照射後数日で毛が抜け始めるでしょう。

ただし、レーザーの出力が高いため、痛みを感じやすいのが特徴です。

また、メラニン色素に反応する特性があり、日焼けをしている肌やホクロがある部位には照射できません。

蓄熱式脱毛

蓄熱式脱毛は、出力の低いレーザーを使用する脱毛方式です。

低めの出力で少しずつ熱を与え、連続照射することで効果を発揮する方法です。

脱毛の効果を実感できるまでは2週間〜1ヶ月ほどかかるため、施術直後には効果が表れにくいでしょう。

痛みを比較的感じにくいため、強い痛みが怖い方や苦手な方に適しています。

また、冷却機能も付いており、レーザーを照射した後の肌をすぐに冷やし、肌トラブルを予防できる点はメリットといえるでしょう。

脱毛の痛みを感じやすい部位


脱毛の痛みは、脱毛方式だけで決まるわけではありません。

脱毛する部位によって痛みを感じやすい部位と感じにくい部位があります。

ここでは、痛みを感じやすい3つの部位について解説します。

VIO

VIOは、最も痛みを感じやすい部位で、デリケートゾーンとも呼ばれています。

VIOは、ほかの部位と比較すると皮膚が薄い傾向があります。

しかし、毛が太いアンダーへアを処理するためにレーザーの出力を高める必要があるため、痛みを強く感じやすいです。

Vラインは太い毛が密集しているため、初回の施術では痛みを強く感じやすいでしょう。

また、IラインやOラインは粘膜に近い部分に照射しなくてはならないため、毛の量は少なくても痛みを感じやすいです。

脇も、痛みを感じやすい部位といわれています。

脇にも太い毛が密集していることが多いため、初回は強い痛みを感じる方が多いです。

ただし、毛が細い方やそれほど多くない方は痛みを感じにくいこともあります。

顔は、皮膚が薄いことや神経が集中していることなどから、痛みに敏感な部位です。

おでこは皮膚の下にすぐ骨があるため、レーザーの刺激が骨に伝わることで重く鈍い痛みを感じやすいです。

鼻の下や口周りは、焼けるような痛みを感じる方も少なくありません。

また、顔の毛はメラニン色素が薄いため、ある程度出力数を上げないと効果が得られません。

高い出力で照射することで、痛みも強く感じやすいでしょう。

医療脱毛で痛みを感じやすい方


医療脱毛の痛みを感じやすい方には、特徴があります。

ここでは、以下に3つの特徴を見ていきましょう。

  • 日焼けしている方
  • 乾燥肌や敏感肌である方
  • ホルモンバランスが崩れている方

それぞれ詳しく解説します。

日焼けしている方

医療脱毛で使用するレーザーは、黒いメラニン色素に反応する仕組みです。

日焼けをして肌が黒くなっているとレーザーが反応するため、痛みを感じやすいでしょう。

また、日焼けによって肌がダメージを受けている場合は、痛みをさらに強く感じる傾向にあります。

脱毛を検討している方は、日焼け対策も必要です。

乾燥肌や敏感肌である方

乾燥肌や敏感肌が原因で肌の調子が整っていない方は、より痛みを感じやすいです。

レーザーを照射すると肌や毛は熱を帯びます。

その際、水分がしっかりとある肌であれば、熱の影響を受けづらいです。

乾燥肌や敏感肌だと熱の影響が強く、痛みも感じやすいため、脱毛前にスキンケアで整えておくことが大切です。

ホルモンバランスが崩れている方


ホルモンバランスの乱れも、医療脱毛で痛みを感じやすい要因の1つです。

ホルモンバランスが乱れているかどうかの判断は難しいですが、生理前に肌荒れしやすい方やイライラしやすい方はホルモンバランスが乱れている可能性が高いです。

ホルモンバランスが乱れる原因には、生理前や生理中、そして睡眠不足や生活習慣の乱れ、食生活の乱れなどが挙げられます。

ホルモンバランスの乱れで肌は敏感になるため、脱毛の痛みも感じやすくなります。

ホルモンバランスが乱れている状態で施術を受けると、想像以上の強い痛みを感じる恐れがあるため、施術を受ける際は注意しましょう。

医療脱毛の痛みに耐えられない場合はどうすれば良い?痛みを軽減する方法


医療脱毛の痛みに耐えられない場合は、どのように対処したら良いのでしょうか。

ここでは以下の痛みを軽減する方法を紹介します。

  • 麻酔を使用する
  • 痛みの少ない脱毛機の選択
  • 紫外線対策を怠らない
  • スキンケアをしっかりする
  • 生理前・生理中の施術を避ける

無理して施術を受けるのではなく、自分が苦痛に感じない程度まで痛みが抑えられるように工夫しましょう。

麻酔を使用する

麻酔の使用は、痛みを軽減するのに効果的な方法です。

クリニックによって取り扱っている麻酔は異なりますが、医療脱毛の場合は「塗る麻酔」を使用することが多いです。

塗る麻酔は麻酔クリームと呼ばれており、施術をする部位に塗るだけでその部位の神経が麻痺し、痛みを感じづらくなります。

事前にクリームを塗っておくだけなので、痛みや手間もかかりません。

笑気麻酔と呼ばれる麻酔方法もあります。

麻酔の成分を口や鼻から吸い込んで、痛みを感じにくくします。

クリームよりも早く麻酔の効果がある一方、麻酔が抜けてからも脱力感を感じやすいため、慎重に使用する必要があるでしょう。

施術時の麻酔は、使用できるクリニックとできないクリニックがあります。

また、麻酔は基本的にオプション扱いとなるため、麻酔の使用の可否や1回あたりの利用料金などを事前カウンセリングで確認しておくと良いでしょう。

痛みの少ない脱毛機の選択

痛みの少ない脱毛器を選択することも、痛みを軽減するのに効果的です。

脱毛器にはいくつか種類があります。

主に脱毛方式の違いで分けられており、痛みに弱い方は蓄熱式の使用がおすすめです。

蓄熱式は出力が低いため、痛みを感じにくく安心して施術が受けられます。

ただし、蓄熱式は濃くて太い毛の処理にはあまり向いていません。

蓄熱式では処理が難しい部位もあるため、クリニックで相談しながら脱毛方式を決めるようにしましょう。

紫外線対策を怠らない


紫外線対策をすることも、脱毛の痛みを軽減する方法の1つです。

紫外線を浴びると、肌はダメージを受けます。

日焼けをすると乾燥肌になりやすく、肌のうるおいが失われてしまいます。

その状態でレーザーを照射すると、施術時の痛みを強く感じやすいです。

そもそも、医療脱毛は紫外線を浴びてダメージを受けている肌には施術ができないことになっています。

脱毛の予約をしていても、肌のダメージがひどい場合は施術が受けられません。

紫外線対策を徹底し、肌がダメージを受けないようにすることが大切です。

紫外線対策には、日焼け止めをしっかりと塗る、外出するときは帽子・日傘・サングラスを使う、紫外線の強い時間帯は外出を避けるなど、さまざまな対策方法があります。

スキンケアをしっかりする

スキンケアは、肌の調子を整えることにつながります。

肌の水分量を保つために、しっかりと保湿をしましょう。

肌のうるおいが保たれると肌が乾燥しづらくなるため、レーザーの痛みも感じにくくなるでしょう。

スキンケアをするときは、自分の肌に合ったスキンケア用品を選ぶことも大切です。

施術前はもちろん、施術後で肌が熱をもっているときも、スキンケアをしっかりとしましょう。

施術によって肌が乾燥すると、皮膚が硬くなり毛が抜けづらくなって効果も感じにくくなります。

痛みを軽減しつつ脱毛効果をしっかり得るためには、肌トラブルを起こさないことが重要です。

生理前・生理中の施術を避ける

生理前や生理中は、ホルモンバランスが大きく乱れているケースも少なくありません。

肌も敏感になっているため、施術を受けると痛みを感じやすいです。

また、肌の水分量も低下して乾燥肌になりやすい状態であるため、肌トラブルのリスクも高まります。

生理前や生理中は、できるかぎり脱毛の施術を避けましょう。

まとめ


医療脱毛の痛みは、脱毛方法の違いや肌の状態、また、体質や部位によっても異なります。

日焼け対策やスキンケアなどの対策を徹底し、肌のコンディションが良いときに医療脱毛を受けることで、施術時の痛みが軽減するでしょう。

また、痛みに弱い方は、痛みを無理して我慢せず、麻酔を使用できるかクリニックに相談すると良いでしょう。

医療脱毛を受けてみたいけれど痛みが不安で迷っている方は、この記事を参考に、まずは事前カウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。

記事監修医師プロフィール

Willbe Clinic院長堀田 歩希

美容皮膚科医,慶應義墊大学医学部卒
慶應義塾大学病院、大手美容皮膚科での勤務を経て2021年独立。
日本レーザー医学会正会員。
効果と安全性を最重視したレーザー治療を提供。