医療脱毛をしても10年後に毛が生えてくる?理由や効果を持続させるコツを紹介
医療脱毛を検討している方の中には、「医療脱毛は永久的な効果があるのか」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。
医療脱毛を受けても、10年後に毛が生えてくる可能性があります。
なぜなら、医療脱毛は永久脱毛ではないからです。
そこでこの記事では、医療脱毛から10年後に毛が生える理由や効果を持続させるコツを紹介します。
医療脱毛の施術を効果的にするためにも、この記事を参考に通う回数やコツを意識しましょう。
医療脱毛をしても10年後に毛が生えてくる?永久脱毛の定義
永久脱毛の定義は、医療脱毛と脱毛サロン・エステによって異なります。
医療脱毛の場合、FDA(アメリカ食品医薬品局)が「一定回数の施術後、6ヶ月が経過した時点で67%以上の毛が減った状態」を脱毛として定義しています。
脱毛サロン・エステの場合、AEA(米国電気脱毛協会)が「施術から1ヶ月後に毛の再生率が20%以下の状態」を定義しています。
このように、医療脱毛の定義はムダ毛の減り具合を基準にしています。
医療脱毛をした後は自己処理がほとんど不要ですが、10年後には毛が生えてくる可能性があるため注意しましょう。
医療脱毛をしても10年後に毛が生えてくる理由
医療脱毛をしても10年後に毛が生えてくる可能性がある理由は、以下のとおりです。
- 出力が不十分で効果がなかったから
- ホルモンバランスの変化があったから
- 施術時に休止期だった毛は生えてくるから
- 毛の色素量が少なかったから
- 薄毛治療の副作用が出たから
- 産毛が多かったから
- 施術の回数が少なかったから
- 加齢によって無駄な毛が濃くなったから
各理由について、詳しく解説していきます。
出力が不十分で効果がなかったから
医療脱毛から10年後に毛が生えてくる理由として、レーザー出力が不十分なために効果がなかったことが挙げられます。
医療脱毛レーザーは、熱照射によって発毛組織を破壊するため、十分な出力調整が必要です。
また、毛母細胞の変性や破壊は医療行為にあたるため、医療資格を有した医師や看護師だけが扱えます。
しかし、レーザー機器への知識不足や経験が浅い場合、十分な出力の調整が難しい可能性があります。
また、脱毛者の痛み軽減・肌質・毛質に考慮して出力を抑えるなど、レーザー出力を強くできない場合もあるでしょう。
その結果、十分な脱毛効果が得られず、10年後に生えてくる原因となります。
ホルモンバランスの変化があったから
医療脱毛から10年後に毛が生えてくる理由として、ホルモンバランスに変化があったことが挙げられます。
女性は妊娠・出産・閉経・月経不順などが原因でホルモンバランスが崩れます。
ホルモンバランスが崩れて男性ホルモンが増加することで、顔の産毛・お腹・脇・VIOの毛が濃くなるかもしれません。
また、妊娠・出産などの急激なホルモンバランスの変化で、ムダ毛が濃くなりやすいです。
また、ホルモンバランスの変化は、睡眠不足やストレスでも不安定になるため注意しましょう。
施術時に休止期だった毛は生えてくるから
医療脱毛から10年後に毛が生えてくる理由として、施術時に休止期だった毛が、10年越しに生えてきたことが挙げられます。
人間の毛には毛周期(ヘアサイクル)があり、時間をかけて成長期・退行期・休止期を繰り返すことが一般的です。
医療脱毛では、成長期に入っている毛根細胞の破壊ができます。
しかし、毛の休止期中はレーザーが反応しないため、脱毛の効果を感じられません。
医療脱毛から5年後・10年後に毛が生えてきた場合は、休止期中だった毛が成長期に入ったことを示しています。
毛の色素量が少なかったから
医療脱毛から10年後に毛が生えてくる理由として、毛の色素量が少なかったことが考えられます。
医療レーザーは、毛根部分のメラニン色素へ強く反応するため、毛の色素量(メラニン色素量)が少なすぎるとレーザーが反応しません。
照射箇所が白い毛になっている場合、色素量がほとんどない状態です。
白い毛に対しての医療レーザーは脱毛効果がないため、再び毛が生えてくる可能性があります。
ただし、医療脱毛を考えている場合、無理に白い毛を抜かないようにしましょう。
なぜなら、無理に抜いてしまうと毛根を傷つけたり、再び生えてこなくなったりするからです。
薄毛治療の副作用が出たから
医療脱毛から10年後に毛が生える理由として、薄毛治療の副作用が出たことが挙げられます。
10年後に薄毛治療を開始すると、治療薬によって全身の毛量が増加するでしょう。
また、ステロイド剤が含まれた外用薬を長期間使用した場合も、毛が増量する傾向にあります。
これらが10年後の脱毛効果に大きな影響を与えるでしょう。
産毛が多かったから
医療脱毛から10年後に毛が生える理由として、産毛が多かったことが挙げられます。
医療レーザーは産毛への効果が薄いため、施術時にレーザーが反応しなかったと考えられるでしょう。
しかし、ホルモンバランスや紫外線などの影響から、産毛の色素量が増え、10年後に毛が濃く太く成長することがあります。
特に顔は産毛が多く生えている部分です。
施術時に、レーザー反応がなかった産毛が多いほど、10年後に生えてくる量も多く目立ってしまいます。
また、出力不足や効果不足による脱毛効果がなかった産毛も同様です。
再度、医療脱毛したり自己処理したりしましょう。
施術の回数が少なかったから
医療脱毛から10年後に毛が生えてくる理由には、施術の回数が少なかったことが挙げられます。
脱毛は、毛周期が成長期のときにだけ効果があるため、期間を開けながら複数回の施術が必要です。
しかし、1本1本の毛周期は異なり、1回の施術で成長期の20%程度に脱毛効果があります。
脱毛箇所への回数が少ないほど、後に成長期となった毛が生えてきたり、濃い毛として目立ったりするでしょう。
そのため、施術箇所・毛量・濃さをしっかりと診断してもらい、必要な回数を決めることが大切です。
加齢によって無駄な毛が濃くなったから
医療脱毛から10年後に毛が生えてくる理由として、加齢によって無駄な毛が濃くなることが挙げられます。
男女の体は、加齢によってホルモンのバランスが変化しやすくなるため、毛が濃くなったり、新しい毛が生えてきたりします。
特に成長していない毛に医療レーザーは効果がないため、時間の経過によって無駄な毛が伸びてきます。
また、女性の場合はホルモンも関係してくることから、加齢によって無駄な毛が一気に濃くなる可能性があります。
医療脱毛をして10年後に毛が生えてきた時の対処法
ここでは、医療脱毛をして10年後に毛が生えてきた際の対処法について解説します。
落ち着いて正しい対処法を実践することで、美しい肌を取り戻せるでしょう。
脱毛効果の高いプランを追加で受ける
10年後に毛が生えてきた際は、脱毛効果の高いプランを追加で受けると良いでしょう。
脱毛効果を高めるプランを追加で受ければ、生えてきた毛を減らせます。
追加プランと合わせて、アフターケア制度が設けられているクリニックを選ぶと良いでしょう。
ホルモンバランスが落ち着くまで待つ
毛が生えてきた際は、ホルモンバランスが落ち着くまで待つと良いでしょう。
特に妊娠や出産では、ホルモンバランスが急激に変わるため、6ヶ月ほど様子を見ることをおすすめします。
また、授乳期の女性も卒乳するまで様子を見ると良いでしょう。
なぜなら、妊娠期から授乳期は女性で分泌されるホルモン「オキシトシン」が多くなるからです。
オキシトシンは、毛の成長を促す作用があるため、多く分泌するほど毛の成長を促します。
そのため、慌ててクリニックを探す前にホルモンバランスの変化を考えて、落ち着くまで待ってみましょう。
医療脱毛の効果を10年後も続かせるためのコツ
医療脱毛の効果を10年後も継続させるコツは、以下のとおりです。
- 5回以上の施術を行う
- 生理中は脱毛を控える
- できるだけ早めに医療脱毛を開始する
- 日焼け対策・保湿ケアを徹底する
- 施術前に正しい自己処理をしておく
各コツについて詳しく解説していきます。
5回以上の施術を行う
医療脱毛の効果を10年後も継続させるコツは5回以上の施術を行うことです。
医療レーザーは成長期も毛だけに効果があるため、成長期以外の毛は生えてきます。
そのため、毛周期を考えて複数回のレーザー照射が必要です。
効果的な回数は、部位や毛の濃さによって異なりますが、5〜8回が推奨されています。
ただし、回数によって痛みや通う期間が増えることを考慮しましょう。
生理中は脱毛を控える
医療脱毛の効果を10年後も継続させるコツは、生理中の脱毛を控えることです。
生理期間中は、ホルモンバランスが変化しやすく、心身が不安定になります。
そのため、施術の痛みを感じやすくなります。
また、体調を崩したり肌が敏感になったりして、施術を断られるかもしれません。
そのため、施術日が生理期間に入っていたり、当日に生理が来たりした場合は、すぐにクリニックに連絡するようにしましょう。
できるだけ早めに医療脱毛を開始する
医療脱毛の効果を10年後も継続させるコツは、できるだけ早めに脱毛を開始することです。
年齢が若いほどホルモンバランスが整いやすいため、医療レーザーが毛根にしっかり反応してくれます。
特に18〜40歳の女性は、妊娠・出産を除いて、ホルモンバランスが安定しやすいです。
毛周期も乱れにくいため、早めに医療脱毛を開始しましょう。
また、40代後半からは閉経や加齢によって白髪が増えやすくなります。
白髪は医療レーザーが反応しないため、十分な効果を得られない可能性があります。
日焼け対策・保湿ケアを徹底する
医療脱毛の効果を10年後も継続させるために、日焼け対策・保湿ケアを徹底しましょう。
脱毛期間中は、肌が敏感になっていたりバリア機能が低下したりしています。
外部の小さな埃も刺激になるため、新たな肌トラブルの原因になりかねません。
また、日焼けによって毛の色素量も増えた状態は、医療レーザーが強く反応してしまいます。
日焼けや肌トラブルが起こると、脱毛の施術を断られる可能性があるため、日ごろから日焼け対策・保湿ケアを徹底しましょう。
施術前に正しい自己処理をしておく
医療脱毛の効果を10年後も継続させるコツは、施術前に正しい自己処理をしておくことです。
正しい自己処理をしていなければ、レーザーが毛根に反応しません。
そのため、施術前の自己処理では、必ず電気シェーバーを使用しましょう。
毛抜きや除毛剤、ワックスなどを使用した場合、毛根まで処理してしまいます。
毛根がなければ医療レーザーが反応しないため、施術効果を得られません。
医療脱毛は何回通えば生えてこなくなる?
医療脱毛の目安となる通院回数は、以下のとおりです。
- 5〜8回程度|基本的な目安
- 10回以上|完全に生えてこなくなる目安
施術する部位や毛の濃さによって通う回数は異なるため、カウンセリングや診察時にしっかり相談して、回数を決めていきましょう。
5〜8回程度|基本的な目安
医療脱毛へ通う基本的な目安は、5〜8回程度です。
この回数で「自己処理がラクになる」と感じるとされています。
1回の施術で効果があるのは、成長期にある毛の10-20%であるため、20%×5回=100%でほとんどの毛が脱毛可能です。
ただし、毛周期は1本の毛・個人の毛質・毛量によって異なります。
そのため、基本的な目安としては、5〜8回程度(1年〜1年半ほど)と言われています。
10回以上|完全に生えてこなくなる目安
医療脱毛へ通う際、完全に生えてこなくなる目安は10回以上です。
一般的に「自己処理が不要・ツルツルな状態」といわれています。
特にVIOや脇は痛みを感じやすいため、出力を弱める必要があります。
そのため、丁寧に施術が進められることから、回数が多くなりやすいです。
施術回数に不安がある場合は、まずは5〜8回程度の施術を受けて、様子を見つつ追加照射をすると良いでしょう。
以下の記事では、医療脱毛の効果的な回数についてさらに詳しく解説しています。
何回の医療脱毛のプランを受けようか考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
医療脱毛は何回受ければ効果が出る?部位や回数ごとの効果も解説
まとめ
この記事では、医療脱毛をしても10年後に毛が生えてくる理由について解説しました。
レーザーで脱毛できる毛は成長期の毛だけなので、施術時に成長期ではない毛が10年後に生えてくる可能性があります。
しかし、医療脱毛を早めに開始したり、日焼け対策・保湿ケアを適切に行ったりすることで、より高い効果を得ることができるでしょう。
この記事を参考に、自分の目的に合わせて医療脱毛に通いましょう。
記事監修医師プロフィール
美容皮膚科医,慶應義墊大学医学部卒
慶應義塾大学病院、大手美容皮膚科での勤務を経て2021年独立。
日本レーザー医学会正会員。
効果と安全性を最重視したレーザー治療を提供。