医療脱毛に副作用・リスクはある?副作用を予防する方法や症状が出た時の対処法も紹介
医療脱毛は、永久的な脱毛効果を期待できることから、多くの方から人気があります。
一方で、副作用やリスクについて不安を感じる方も多いでしょう。
安全に施術を受けるためには、事前にどのような副作用やリスクがあるのかを理解し、適切に予防することが大切です。
そこでこの記事では、医療脱毛に伴う一般的な副作用や、噂されるリスクについて解説します。
また、それらを予防する方法や万が一症状が出た場合の対処法についても紹介するので、医療脱毛を受けようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
医療脱毛でよくある副作用・リスク
医療脱毛はレーザーで皮膚を照射するため、以下の副作用が生じることがあります。
- 火傷・赤み
- 毛嚢炎
- 硬毛化・増毛化
- かゆみ
それぞれの特徴を詳しく解説します。
火傷・赤み
医療脱毛で使用されるレーザーが皮膚の表面に熱を与えることで、一時的に火傷や赤みが発生することがあります。
特に肌が敏感な方や日焼けしている状態の方は、火傷のリスクが一層高まります。
レーザー脱毛はメラニン色素に反応するため、肌が黒くなっている状態では光が過剰に吸収されてしまうでしょう。
また、赤みはレーザー照射後、皮膚の炎症反応として自然に現れることが多いです。
ほとんどの場合、数日以内に治まりますが、場合によっては数週間かかることもあります。
症状が長引いたり、炎症がひどかったりする場合は、クリニックで適切な治療を受けることが大切です。
毛嚢炎
毛嚢炎は、レーザー脱毛後に毛穴が炎症を起こし、ニキビのような状態になる症状です。
主に、皮膚が敏感な方や施術後に清潔な状態を保てなかった方に起こりやすいです。
予防するためには、施術後の肌を清潔に保ち、過度に触ったり刺激を与えたりしないことが重要です。
また、毛嚢炎が発生した場合は、抗生物質を含むクリームや塗り薬を使うようにしましょう。
どうしても症状が治らない場合は、ひどくなる前に医師に相談し、適切な対応を受けることをおすすめします。
硬毛化・増毛化
硬毛化とは、レーザー脱毛の影響で元々柔らかかった毛が太く硬くなる現象です。
特に顔やうなじ、背中など、皮膚が薄い部分で見られることが多いです。
硬毛化が起こる原因は、臨床的にわかっていないことが多く、どのような方に起こりやすいかもわかっていません。
硬毛化は稀ですが、完全に避けることはできません。
症状が現れた場合は医師に相談し、施術の休止期間を作ったり、適切な照射レベルに変更することが大切です。
かゆみ
レーザー脱毛後は肌が乾燥しやすくなるため、かゆみが生じることがあります。
特に、保湿ができていない方に多く見られる症状です。
かゆみは一般的に数日から数週間程度で治まりますが、肌を引っ掻くと炎症やさらに悪化するリスクがあるため注意が必要です。
対策としては、施術後の肌をしっかりと保湿することが最も効果的です。
肌に優しい保湿クリームやローションを使い、こまめにケアするようにしましょう。
また、強いかゆみが続く場合や湿疹が見られる場合には、医師に相談することをおすすめします。
医療脱毛の副作用で噂されている症状
医療脱毛には副作用が伴うことがありますが、中には根拠のない噂もあります。
ここでは、よく耳にする2つの噂について検証し、心配する必要がないことを解説します。
- 汗の量が増える
- 皮膚がんのリスクが上がる
それぞれ詳しく解説します。
汗の量が増える
医療脱毛を受けることで、汗の量が増えるという噂がありますが、これは事実ではありません。
医療脱毛は、汗腺に影響を与えるものではなく、発毛組織にだけ作用するため、汗の量が増加することはありません。
ただし、脱毛によって毛がなくなることで、汗が以前よりも皮膚表面に感じやすくなるため、汗が増えたと感じることがあります。
実際には、脱毛が汗腺の機能に影響を与えることはないため、過度に心配する必要はありません。
皮膚がんのリスクが上がる
レーザー脱毛が皮膚がんのリスクを高めるという噂もありますが、これも誤解です。
レーザー脱毛に使用される光は、メラニン色素にのみに反応するもので、DNAを損傷させる紫外線とは異なります。
そのため、レーザー脱毛が原因で皮膚がんを引き起こすリスクはありません。
医療脱毛の副作用を予防する方法
医療脱毛を安全に受けるためには、副作用のリスクをできるだけ抑えることが大切です。
副作用を予防するためには、施術前後の適切なケアや注意点を守ることが必要があります。
ここでは、医療脱毛を受ける際に心掛けたい具体的な予防方法を5つ紹介します。
- 剃り残しがないように自己処理をしておく
- 施術前は日焼けしないようにする
- 生理中は施術を受けない
- 激しい運動や飲酒後は控える
- 薬の服用や予防接種は避ける
それぞれ詳しくみていきましょう。
剃り残しがないように自己処理をしておく
医療脱毛を受ける前に、対象部位の自己処理をする必要がありますが、剃り残しがあると火傷のリスクが高まります。
レーザーは黒色に反応するため、剃り残しがあるとその部分に過度の熱がかかり、火傷を引き起こすことがあります。
そのため、剃り残しがないようにしっかりと自己処理をする必要があります。
自己処理が難しいVIOや背中では、家族の助けを借りたり、クリニックのシェービングサービスを利用したりしましょう。
また、自己処理をする際は電動シェーバーがおすすめです。
電動シェーバーは皮膚に優しく、皮膚を傷つけにくいため、肌を傷つけるリスクを最小限に抑えることができます。
さらに、剃り残しがないか確認するために、明るい場所で丁寧に処理をすると良いでしょう。
施術前は日焼けしないようにする
日焼けした肌は、レーザーによる火傷のリスクが非常に高くなります。
なぜなら、レーザーはメラニン色素に反応するからです。
肌が黒くなっていると、毛だけでなく肌の表面にも過剰に反応してしまいます。
そのため、施術前は少なくとも1ヶ月前から日焼けをしないように、UV対策をしっかりしておくことが大切です。
外出時は日焼け止めクリームを使用し、日陰を歩くなどの対策を心がけると、リスクを軽減できます。
また、日焼け止めを塗る場合は、できるだけ肌に優しいものを選び、肌トラブルを防ぎましょう。
生理中は施術を受けない
生理中はホルモンバランスが崩れ、肌が敏感になりやすくなります。
そのため、レーザー脱毛を受けると、通常よりも痛みを強く感じたり、肌トラブルが発生しやすくなったりします。
さらに、VIO脱毛などのデリケートゾーンの施術においては、衛生面でも生理中の施術は避けるべきです。
そのため、できるだけ生理のスケジュールを把握し、予約日が生理期間に重ならないように調整することが重要です。
急な生理で施術が難しい場合は、早めにクリニックに連絡し、日程変更の相談を行いましょう。
激しい運動や飲酒後は控える
施術後に激しい運動や飲酒をすると、体温が上昇し、施術後の炎症が悪化する可能性があります。
特に飲酒は血流を促進し、レーザーの照射後に火照りや赤みが長引く原因になることがあります。
そのため、施術当日はできるだけ安静に過ごし、激しい運動や飲酒は避けるようにしましょう。
また、サウナや長時間の入浴も体温を上げ、炎症を悪化させるため避けるべきです。
適切なアフターケアをしておくことで、肌トラブルを防ぐことができるでしょう。
薬の服用や予防接種は避ける
一部の薬や予防接種は、皮膚に影響を与え、レーザー脱毛の副作用を引き起こすリスクを高めます。
例えば、抗生物質や抗炎症薬、ビタミンA誘導体を含む薬は肌を敏感にし、施術後に赤みやかゆみ、炎症が現れやすくなることがあります。
また、予防接種後は免疫力が低下しているため、施術前後の数週間は避けることが推奨されています。
施術を受ける前には、薬の服用や予防接種の予定がないか確認し、必要であれば医師に相談しましょう。
事前に正確な情報を伝えることで、副作用のリスクを最小限に抑えることができます。
医療脱毛の副作用の症状が出たときの対処法
万が一、医療脱毛後に副作用の症状が現れた場合は、適切な対処をすることが大切です。
早めに対処することで、症状の悪化を防ぐことができます。
ここでは、よくある症状ごとの対処法を3つ紹介します。
- 火傷の症状が出たときの対処法
- 毛嚢炎の症状が出たときの対処法
- 硬毛化の症状が出たときの対処法
それぞれ詳しく解説します。
火傷の症状が出たときの対処法
医療脱毛後に火傷の症状が現れた場合、まずは冷やすことが重要です。
冷たいタオルやアイスパックを使用して、患部を冷却し、炎症を抑えましょう。
ただし、直接氷を当てると皮膚を傷める可能性があるため、必ずタオルで包んでから冷やすようにしましょう。
また、火傷の症状がひどい場合や水ぶくれができた場合は、すぐにクリニックで医師の診察を受けることが大切です。
放置すると跡が残る可能性があるため、早めの対処が必要です。
毛嚢炎の症状が出たときの対処法
毛嚢炎が発生した場合、皮膚が赤くなり、ニキビのような症状が現れたりすることがあります。
この場合、抗生物質を含むクリームや塗り薬を使うことで、炎症を抑えることができます。
クリニックで処方された薬を使用し、皮膚を清潔に保つことが重要です。
ただし、症状が悪化し長引く場合は医師に相談し、適切な治療を受けることが必要です。
硬毛化の症状が出たときの対処法
硬毛化では、元々柔らかい毛が太く硬くなり、目立つようになることがあります。
この場合、追加のレーザー脱毛施術を受けることが大切です。
また、硬毛化が進行しないように、適切な照射レベルで施術を続けるようにしましょう。
施術を受けたクリニックで相談し、早めに対処することをおすすめします。
医療脱毛の副作用に関するよくある質問
医療脱毛を受けるにあたって、副作用やリスクについての不安を持つ方は多いです。
ここでは、よく寄せられる質問をもとに、医療脱毛に関する疑問に答えていきます。
医療脱毛の痛みはどのくらいですか?
医療脱毛の痛みの感じ方には個人差がありますが、一般的にレーザー照射時にはゴムで弾かれるような軽い痛みを感じることが多いです。
特に、毛が太く濃い部位や肌が敏感な部位では、痛みが強く感じられることがあります。
ただし、最近では痛みを軽減するための麻酔クリームや、冷却装置などが導入されています。
痛みが心配な方は、事前にクリニックで相談し、適切な対策をしてもらいましょう。
医療脱毛後はケアが必要ですか?
医療脱毛後は、適切なアフターケアが重要です。
レーザー照射後は肌が敏感になっているため、保湿を徹底し、肌を落ち着かせることが大切です。
また、施術後は紫外線を避けることも重要で、外出時には日焼け止めを使用し、できるだけ日差しの強い時間帯を避けるようにしましょう。
さらに、激しい運動や飲酒は肌に負担をかけるため、施術後は控えることが推奨されています。
医療脱毛後の腫れ・赤みはどれくらい続きますか?
医療脱毛後に腫れや赤みが現れることがありますが、通常は数時間から1日程度で治まることがほとんどです。
ただし、赤みが長引いたり、かゆみや痛みを伴ったりする場合は、早めにクリニックに相談することをおすすめします。
医療脱毛後に毛がまた生えてくることはありますか?
医療脱毛は、毛根を破壊することで長期的な脱毛効果を期待できますが、個人差によって稀に再び毛が生えてくることがあります。
特に、ホルモンバランスの変化や硬毛化と呼ばれる現象によって、施術後に毛が太くなったり増えたりすることがあります。
医療脱毛の効果があまり感じられない方は、医師に相談してみましょう。
医療脱毛でシミができることはありますか?
医療脱毛後にシミができることはありません。
ただし、照射後の肌が非常に敏感な状態にあるため、紫外線対策を怠ると色素沈着を引き起こすリスクが高まります。
そのため、施術後はしっかりと日焼け止めを塗ることが重要です。
医療脱毛はサロン脱毛よりもリスクが高いですか?
医療脱毛はサロン脱毛に比べて、効果が高く短期間で完了することが多い一方、レーザーの出力が強いため、火傷や肌トラブルのリスクはやや高くなります。
しかし、医療脱毛は医療機関で行われるため、万が一のトラブルが発生した際も、医師や看護師による適切な対応を受けることができます。
正しい施術を受け、適切なアフターケアを行えば、リスクを最小限に抑えることが可能です。
まとめ
この記事では、医療脱毛の副作用・リスクを詳しく解説しました。
医療脱毛には副作用やリスクが伴うものの、正しい方法で施術を受け、適切なアフターケアをしておくことで、安全かつ効果的に脱毛を進めることができます。
副作用が心配な方は、事前にしっかりとカウンセリングを受け、クリニックでのサポート体制を確認しておくことが大切です。
この記事を参考に、医療脱毛で綺麗な肌を手に入れましょう。
記事監修医師プロフィール
美容皮膚科医,慶應義墊大学医学部卒
慶應義塾大学病院、大手美容皮膚科での勤務を経て2021年独立。
日本レーザー医学会正会員。
効果と安全性を最重視したレーザー治療を提供。
